故人のマイナンバーカード

家族が亡くなった後、財布からマイナンバーカードが見つかり、「役所へ返納するのか」「健康保険証として登録していた場合は別の手続が必要か」「すぐ処分してもよいのか」と迷うことがあります。

死亡届を提出するとカードは失効するため、原則として返納手続は必要ありません。ただし、死亡後の税金や保険などの手続で個人番号を確認する場合があります。必要な手続が終わるまでは、ほかの重要書類と一緒に保管しておきましょう。

死亡届の受理後に失効する

亡くなった方のマイナンバーカードは、市区町村が死亡届を受理し、住民票が消除されると自動的に失効します。家族がカードの利用停止を申し込んだり、暗証番号を解除したりする必要はありません。

マイナンバーカードを健康保険証として利用していた場合も、カードの失効に伴い、マイナ保険証として使用できなくなります。iPhoneにマイナンバーカードを追加していた場合も、死亡届の受理後に利用できなくなります。

亡くなった方のカードを使って、コンビニで証明書を取得したり、本人としてマイナポータルへログインしたりすることはできません。家族が暗証番号を知っていても、本人に代わってカードを利用しないようにしてください。

なお、死亡届を葬儀社が提出した場合でも、その後の仕組みは同じです。火葬が済んでいれば、通常は死亡届も提出されています。不明なときは、届出人や葬儀社へ確認しましょう。

すぐに処分しない方がよい理由

返納が不要だからといって、死亡直後にカードを捨てるのは避けた方が安全です。準確定申告、相続税の申告、生命保険金の請求などで、亡くなった方の個人番号を確認することがあります。手続先によっては番号の記載を求められる場合があるためです。

ただし、カード自体を本人確認書類として使用できるわけではありません。一般に、相続人であることや手続を行う権限を示すためには、次のような別の資料が必要です。

  • 死亡の記載がある戸籍
  • 相続人の戸籍
  • 手続をする人の本人確認書類
  • 委任状や遺産分割協議書
  • 保険会社や金融機関の所定書類

必要書類は、税務署、保険会社、金融機関などによって異なります。カードのコピーを提出する場合も、個人番号が必要な手続かを確認し、求められていない相手へ安易に送らないことが大切です。

カードが見つからない場合

亡くなった方のマイナンバーカードや通知カードが見つからなくても、それだけで相続手続が進められなくなるわけではありません。まず、個人番号が本当に必要な手続かを提出先へ確認してください。書類によっては、番号が不明な場合の記入方法を案内してもらえることがあります。

生前に保管していた税務書類や個人番号記載書類から確認できる場合もあります。ただし、相続人が亡くなった方の個人番号入り住民票の除票を取得できるかどうかは、自治体の取扱いや請求目的によって異なります。

大阪市では、死亡者の個人番号が記載された住民票の除票は交付できないと案内しています。カードが見つからない場合は、番号を推測したり他人の書類で代用したりせず、提出先へ「亡くなった方の個人番号が分からない」と伝えて確認しましょう。

カードを紛失したのか、家の中にあるのか分からない場合も、念のため市区町村の担当窓口へ相談しておくと安心です。

手続終了後の処分方法

税金、保険、年金、預貯金などの確認が終わり、個人番号を使用する可能性がなくなったら、市区町村の窓口へ任意に返納できる場合があります。返納方法や必要な届出は自治体によって異なるため、事前に確認してください。

自宅で処分する場合は、顔写真、氏名、住所、個人番号、ICチップ部分が読み取れないよう、はさみなどで細かく裁断します。通知カードや個人番号通知書が残っている場合も、番号が分からない状態にして処分しましょう。

元気なうちに、マイナンバーカード、保険、年金、預貯金、税務書類などの保管場所を家族へ伝えておくと、死亡後の確認がしやすくなります。アイシー大阪本町相続サポートは、大阪市中央区・本町駅徒歩1分で、戸籍収集や相続人調査、相続関係書類の整理など、相続手続の相談に対応しています。

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