亡くなった親の電気・ガス・水道
親が亡くなって実家が空き家になり、「電気や水道はすぐ止めるのか」「家を片付ける間は故人名義のまま使ってよいのか」と迷う方は少なくありません。
死亡届を出しても、電気・ガス・水道の契約は自動的に解約されません。家族が住み続けるなら名義や支払方法の変更、誰も住まないなら使用停止の手続が必要です。ただし、全部を同じ日に止めると片付けに困ることがあります。家を今後どうするか考え、必要な期間を決めてから連絡しましょう。
まず契約先とお客さま番号を調べる
最初に、検針票、料金の請求書、契約書、メール、通帳、クレジットカードの利用明細を確認します。契約先、お客さま番号、使用場所、支払方法、未払いの有無を一覧にすると進めやすくなります。電気とガスを同じ会社で契約している場合や、マンションの管理会社が水道料金をまとめて請求している場合もあります。
連絡するときは、契約者が亡くなったことを伝え、継続か停止かを相談します。一般に、お客さま番号、契約者名、使用場所、希望日、連絡する人の氏名・電話番号、最終料金の請求先などを確認されます。手続方法や必要書類は事業者によって異なり、電話やウェブで完了する場合もあれば、追加の確認を求められる場合もあります。
停止日は片付けの予定から決める
空き家になる場合でも、死亡直後にすべて止める必要があるとは限りません。家財整理には照明や掃除機が必要で、夏や冬はエアコンも使います。冷蔵庫の中身を処分し、霜取りや水抜きを終える前に電気を切ると、臭いや水漏れの原因になることがあります。防犯カメラ、警報器、排水ポンプなどが電気を使っていないかも確認してください。
水道は、掃除やトイレ、庭の手入れが終わるまで必要になることがあります。使用を終えたら蛇口を確認し、長く空けるときは止水栓を閉めるなど漏水対策も検討します。集合住宅では管理会社への連絡が必要な場合があります。
ガスを使う予定がなければ、早めの停止を検討します。停止作業は立会いが不要なこともありますが、作業員がメーターへ入れない場合や機器の取外しがある場合などは、立会いを求められることがあります。停止日や訪問の要否は、各事業者へ確認しましょう。
名義変更と最終料金を確認する
家族がその家で生活を続ける場合は、名義変更だけでなく支払口座やカードも変更します。事業者によっては、旧契約を終了して新しい契約を結ぶよう案内されることがあります。契約者名を変えれば以前の未払い分も引き継ぐのかを含め、手続の意味を確認してください。
故人名義の預金口座が凍結されたり、クレジットカードが解約されたりすると、料金を引き落とせなくなることがあります。最終料金の金額、支払方法、請求書の送付先、精算の時期を確認し、受付番号や連絡日も記録しておくと安心です。メーターや室内の状態を写真に残しておくことも役立ちます。
電気・ガス・水道には、すべてに共通する一律の手続期限があるわけではありません。しかし、連絡が遅れると基本料金などが続くことがあります。停止しただけで、それまでの未払い料金がなくなるわけでもありません。
相続放棄を考えるときは慎重に
死亡前に発生していた未払い料金は、相続の対象となる債務に含まれる可能性があります。借金があり相続放棄を検討しているときは、故人の財産から料金を支払うことや、未払い分を含む契約を承継することを自分だけで判断せず、早めに弁護士へ相談しましょう。相続放棄は、原則として自分のために相続が始まったことを知った時から3か月以内に、家庭裁判所へ申し立てる手続です。
また、公共料金を止めても空き家の管理は終わりません。火災保険、郵便物、換気、雨漏り、庭木、防犯設備なども確認し、売却や解体を予定している場合は、必要なライフラインを不動産会社や工事業者に尋ねてから停止しましょう。
元気なうちに契約先、お客さま番号、支払方法、書類の保管場所を一覧にしておけば、家族が迷わず手続できます。アイシー大阪本町相続サポートは、大阪市中央区・本町駅徒歩1分で、戸籍収集や相続関係書類の整理など、相続手続の相談に対応しています。

