亡くなった親の住民税

親が亡くなった後、親の名前で住民税の納付書が届き、「亡くなった人の税金も払うのか」「きょうだいのうち誰が手続するのか」と戸惑う方は少なくありません。

住民税は、死亡届を出したからといって、それまでに発生した分がなくなるわけではありません。未納分がある場合は、原則として相続人が納税義務を引き継ぎます。通知書を処分せず、課税した市区町村へ早めに確認しましょう。

亡くなった年度の住民税は残る

個人住民税は、原則として毎年1月1日に住所がある市区町村で、前年の所得をもとに計算されます。そのため、1月2日以降に亡くなっても、その年度の住民税が途中で免除されるわけではありません。

例えば、6月に住民税の納税通知書を受け取った親が8月に亡くなり、まだ納期限を迎えていない分がある場合、その残額も納付の対象です。一方、翌年の1月1日には本人が亡くなっているため、原則として翌年度の個人住民税は課税されません。

まず、届いた納付書の年度、期別、納期限、納付済みかどうかを確認します。領収証や口座の記録も探し、二重に納めないようにしましょう。督促状が届いている場合や納期限を過ぎている場合は、放置せず市区町村の市民税担当窓口へ連絡してください。

年金や給与からの天引きも確認する

親の住民税が年金や給与から天引きされていた場合、死亡によって天引きできなくなった残額が、納付書で支払う普通徴収へ切り替わることがあります。亡くなった後に納付書が届いても、すでに納めた分を再び請求しているとは限りません。

年金振込通知書、給与明細、住民税の決定通知書、通帳などを用意し、どこまで天引きされていたかを確認しましょう。故人名義の口座は利用できなくなることがあるため、今後の納付方法も市区町村へ確認します。税額に変更や過払いがあれば、相続人へ変更通知や還付の案内が届く場合もあります。

相続人代表者は書類の受取人

相続人が複数いる場合、市区町村から「相続人代表者指定届」の提出を求められることがあります。相続人代表者とは、故人の住民税について、納税通知書や還付に関する書類を受け取る窓口役です。

代表者を届け出ても、その人だけが税金を負担すると決まるわけではありません。また、代表者になったことで、預貯金や不動産を相続する人が決まるものでもありません。遺産分割や相続人間の最終的な負担とは別の手続です。

届出書には、代表者の住所・氏名・連絡先、亡くなった方の住所・氏名・死亡日、ほかの相続人の氏名や続柄などを記載するのが一般的です。本人確認書類、戸籍、死亡や相続関係が分かる書類などを求められる場合があります。様式や提出先は自治体によって異なるため、納税通知書に記載された窓口へ確認してください。届出がないと、自治体が代表者を指定することもあります。

相続放棄やほかの税金とは別に考える

借金が多く相続放棄を検討している場合は、故人の財産から住民税を支払う前に注意が必要です。財産の扱いによっては相続の承認に関する問題が生じる可能性があるため、早めに弁護士へ相談しましょう。相続放棄は市役所への届出ではなく、原則として相続の開始を知った時から3か月以内に家庭裁判所へ申し立てる手続です。

相続放棄が受理されたときは、自治体へ相続放棄申述受理通知書などの写しを提出するよう求められる場合があります。自分が放棄すると次の順位の親族が相続人になることもあるため、家族全体の状況を確認することが大切です。

住民税とは別に、故人の所得状況によっては、相続人が所得税の準確定申告を行う場合があります。期限は原則として相続の開始を知った日の翌日から4か月以内です。相続税の申告が必要かどうかも別の判断となるため、税額や申告については税務署または税理士へ確認してください。

元気なうちに納税通知書、年金や給与の資料、口座振替の内容をまとめておけば、家族が未納分を確認しやすくなります。アイシー大阪本町相続サポートは、大阪市中央区・本町駅徒歩1分で、戸籍収集や相続人調査、相続関係書類の整理など、相続手続の相談に対応しています。

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